導入シーン
Lysoraで構成する防犯カメラのネットワーク

IPカメラ(ネットワークカメラ)をネットワークに収容する構成では、カメラや録画装置とは別に、それらを収容する構内ネットワークが必要になります。PoEでの給電、録画装置までの帯域、他の通信と分けるかどうか、設置後に誰がどこから状態を確認するか、といった条件です。Lysoraはネットワーク製品とクラウド管理プラットフォームを展開しているブランドで、この構内ネットワーク側の候補になります。テクリアスはLysora製品の代理店です。
このページで扱うのは、IPカメラ(ネットワークカメラ)を収容するネットワーク側です。カメラ本体の選定、録画容量、NVR / VMS の選定は、防犯カメラシステムの設計ガイドにまとめています。

カメラ側とネットワーク側を切り分ける
IPカメラ(ネットワークカメラ)を使う案件では、カメラ側の話とネットワーク側の話が同時に出てきます。担当する範囲が違うため、最初に切り分けます。カメラをネットワークに収容しない構成は、このページの対象ではありません。

環境と構成
IPカメラ
台数と設置位置
PoE給電に対応するスイッチ
ポート数と総給電容量
境界: 映像用の区画を業務用と分ける場合はここで分ける
映像・設備用の区画
カメラと録画装置を収容する
NVR / VMS
映像側の領域(別ページで扱います)
境界: ここで扱うのはネットワーク機器の状態
対応機器のクラウド管理
機器の状態の可視化
ネットワーク側の条件は、カメラのメーカーや機種が決まる前でも整理を進められます。給電、帯域、区画の分け方は、カメラの台数と設置位置、1台あたりの通信量が分かれば検討できるためです。
Lysoraが防犯カメラ向けに示しているのは、カメラを収容するネットワーク側を遠隔から管理する用途です。このページでは、Lysora Cloudを映像や録画の管理基盤としては扱いません。映像や録画そのものの管理は、NVRやVMSなど別のシステムが担当します。
カメラを収容するネットワークで決まること
カメラをつなぐネットワークには、オフィスの端末をつなぐ場合とは異なる条件が加わります。
条件: 給電
確認すること: カメラごとの最大必要電力、スイッチ全体の給電容量、ポート単体の給電能力。ポート数が足りることと、給電できることは別の条件です
条件: 帯域
確認すること: カメラ1台あたりの通信量と台数、録画装置までの経路、同時に閲覧する画面数。連続録画する構成では、カメラから録画先への継続的な映像通信が発生します。イベント録画、エッジ録画、オンデマンド閲覧などでは通信パターンが異なるため、実際に使用する録画・配信方式を確認します
条件: 区画の分け方
確認すること: カメラと録画装置を業務用の区画と分けるかどうか。分ける場合、どちらの方向の通信を許可するか
条件: 配線距離
確認すること: 配線経路の実際の長さ。図面上の直線距離ではなく、天井裏や壁内の迂回を含めた長さで確認します
条件: 設置環境
確認すること: 屋外や高所に設置する機器がある場合の温度条件、防水・防塵の条件、電源の取り方
条件: 運用
確認すること: 設置後に誰がどこから状態を確認するか。拠点が複数ある場合、現地に行かずに確認できる必要があるか
これらはメーカーを問わず共通する条件です。この条件のどこにLysoraの製品カテゴリが関わるかを、次に扱います。

Lysoraが関わる位置
Lysoraの製品カテゴリのうち、防犯カメラのネットワークに関わるのは次の部分です。

ルーター / ゲートウェイ
インターネットとの境界と、区画をまたぐ通信の制御を担う
検討時に確認する条件
区画間の通信制御、遠隔から映像を確認する場合の経路、通信ログ

スイッチ(PoE給電に対応するものを含む)
カメラを収容し、必要に応じて給電する
検討時に確認する条件
ポート数、PoE総給電容量、ポート単体の給電能力、アップリンクの速度、VLANの扱い

アクセスポイント
無線で接続する機器がある場合に用いる
検討時に確認する条件
設置位置、給電方式、無線区間の安定性
製品画像は各カテゴリの一例で、実際にどの機種を選ぶかは現場ごとに変わります。
どのカテゴリが必要になるかは、現場の条件によって変わります。1棟の建物内で配線が引ける構成では、ルーター / ゲートウェイとスイッチだけで足りることもあります。無線で接続する機器がある場合に、アクセスポイントの検討が加わります。
設置後のネットワーク管理
防犯カメラは設置して終わりではありません。カメラが映らないという相談の原因が、ネットワーク側にあることもあります。
カメラが映らないとき、原因はカメラ本体、給電、ネットワーク経路、録画装置のいずれにもありえます。ネットワーク側の状態を遠隔から確認できると、現地へ行く前に切り分けられる範囲が広がります。拠点が複数ある構成では、この差が対応時間に効いてきます。
Lysoraは、防犯カメラ向けのソリューションとして、カメラを収容するネットワーク側を遠隔から管理する用途を示しています。この構成では、Lysoraのネットワーク機器がLysora Cloudの管理対象になります。

Lysora Cloud が管理するのは、対応するLysoraのネットワーク機器です。
Lysora Cloud の管理対象
- ゲートウェイ
- スイッチ
- アクセスポイント
映像システム側(管理対象ではない)
- 防犯カメラ
- NVR / VMS
これらは映像システム側の担当で、そのことでLysora Cloudの管理対象になるわけではありません。
対応する機能の範囲は、機器と構成によって異なります。
カメラ映像・録画・NVR・VMSの管理は、映像システム側の担当です。どの仕組みで行うかは、NVR / VMS の選定として別に検討します。
ネットワーク側と映像側の境界
検討の初期に、どちらの側の話をしているのかを揃えておくと、後の行き違いを避けられます。
| 側 | 決まること | 主に見る資料 |
|---|---|---|
| ネットワーク側 | 給電、帯域、区画の分け方、配線、ネットワーク機器の状態、遠隔からのネットワーク状態の確認 | ネットワーク機器の仕様書、構内の配線図、回線の契約条件 |
| 映像側 | カメラの設定、画角と画素密度、録画方式と保存日数、閲覧の権限、NVR / VMS と機器同士の相互接続性 | カメラと録画装置の仕様書、運用上の要件、保存に関する社内規程 |
両者は独立ではありません。カメラ1台あたりの設定ビットレートは映像側で決まりますが、その合計は帯域と録画装置までの経路というネットワーク側の条件になります。同様に、給電できる電力の上限はネットワーク側の条件ですが、その制約が選べるカメラの範囲に影響します。
したがって、片方だけを先に確定させると、もう一方で調整が必要になることがあります。台数と設置位置、1台あたりの通信量、給電の条件は、早い段階で両側に共有しておくと手戻りが減ります。
構成の概念図
カメラから録画装置までの経路と、ネットワーク側の管理がどこに関わるかを図にすると次のようになります。

横にスクロールして確認できます
- 映像を取得する側
- IPカメラ
- 台数と設置位置
- 1台あたりの最大必要電力
- 1台あたりの通信量
- IPカメラ
- 収容と給電
- PoE給電に対応するスイッチ
- ポート数と総給電容量
- ポート単体の給電能力
- アップリンクの速度
- PoE給電に対応するスイッチ
- 構内の経路と区画
境界: 映像用の区画を業務用と分ける場合はここで分ける
- 映像・設備用の区画
- カメラと録画装置を収容する
- 許可する通信の方向を決める
- 業務用の区画
- 閲覧に必要な通信のみを許可するかを決める
- 映像・設備用の区画
- 映像を扱う側 / 外部との境界
- NVR / VMS
- 録画と閲覧
- 映像側の領域(別ページで扱います)
- ルーター / ゲートウェイ
- インターネットとの境界
- 遠隔から閲覧する場合の経路
- NVR / VMS
- ネットワーク側の管理
境界: ここで扱うのはネットワーク機器の状態
- 対応機器のクラウド管理
- 機器の状態の可視化
- 拠点をまたいだ管理
- 対応範囲は機器と構成によって異なります
- 対応機器のクラウド管理
この図は構成要素の並びを示すものです。すべての現場にすべての要素が必要になるわけではありません。最下段で扱うのはネットワーク機器の状態であり、映像や録画の管理を示すものではありません。特定の製品構成を示す図でもありません。
日本での取扱いについて
テクリアスはLysora製品の代理店です。日本で取り扱っている製品は、製品カテゴリのページで確認できます。導入時に決めるのは次の内容です。
- 給電と収容の条件に、どの製品と型番が合うか
- 検討中の構成で必要になる製品カテゴリを取り扱えるかどうか
- 必要な数量と、導入を予定している時期
検討中の構成と、決まっている条件を添えてお問い合わせください。
この構成で確認する製品カテゴリ
- Lysoraのルーター
インターネットとの境界、区画間の通信制御、遠隔確認の経路
- Lysoraのスイッチ
カメラの収容ポート数、PoE給電、アップリンクの速度
- Lysoraの無線LANアクセスポイント
設置位置、給電方式、無線区間の安定性
関連する技術情報
- IPカメラ用PoEスイッチの選び方と給電予算の簡易比較
給電方式・電力クラス・ポート単体の給電能力・スイッチ全体の給電容量
- 防犯カメラシステムの設計・選定ガイド
カメラ要件、録画日数、NVR / VMS、ネットワークとPoEを決める順番
- NVR / VMS の選定
拠点数・利用者・相互接続性から見た録画と閲覧の仕組み
- 録画容量の計算
保存日数と設定ビットレートからの必要容量。帯域の見積りにも同じ値を使えます
- ゲストWi-Fiと社内LANを分ける
カメラを業務用と別の区画に収容する場合の分け方
- Lysora Cloudとは
機能グループと、日本国内での利用料金を確認できます。
次に進める先
防犯カメラのネットワーク構成や製品選定についてご相談ください。
検討中の構成と、決まっている条件があれば、あわせてお知らせください。
Lysora:製品カテゴリとブランドの概要Lysoraがグローバルで展開する製品カテゴリと、検討時に先に整理しておきたい条件を確認できます。